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山形県山形市やよい2−1−50
当社は、JR山形駅から西へ約2キロのバイパス沿いに位置する。
源一社長の祖父である源吉氏が、明治43年、山形駅前に農蚕具販売の店舗を構えたのが始まりで、今年で創業96年を迎える老舗である。それ以前も行商をしていたが、偶々、汽車の中で、山本製作所の創業者である山本惣治郎氏と意気投合した。
大正10年の展示会の写真を見ると、齋藤商會、山本商會の看板が見える。
戦前は、籾すり機や餅つき機などの製造も手がけていたが、昭和30年、富士耕うん機搭載用エンジンとしてヤンマーディーゼルエンジンを扱ったことから、ヤンマーとの取引が始まった。
ロータリー式の富士耕うん機は、近代農業の始まりと言われており、31年、藤井製作所(現・セイレイ工業)から優秀賞を記念して贈られた掛け時計が事務所に掛けられている。
ご尊父の誠氏は、23年から平成元年まで二代社長を務められた。23年に有限会社、40年に株式会社に組織変更した。資本金は1千万円。
源一氏は、大学を卒業した46年から店を手伝うようになった。この年、都市計画により、現在地に店舗を移転した。一時、店を離れたこともあったが、平成元年、誠氏が体調を崩されたことから、三代社長に就任した。
社長は、元年から山形県商協の理事、12年から専務理事を務めるなど組織に対する理解が深い。
不在がちの社長に代わり奥様である美知子さんが顧客の対応に当たっている。 ご子息の隆裕氏(26歳)は、美容関係の短大を卒業後、東京で美容師をしていたが、山形に帰郷、美容師の同僚であったさおりさんと結婚、15年にヤンマー学院の長期研修生講座を受講、現在は営業として社業に勤しんでいる後継者に恵まれた企業である。
山形市は、東に蔵王連峰、西に朝日連峰が連なる盆地で、稲(はえぬき七割、コシヒカリ、ひとめぼれ、秋田こまち)、果樹(サクランボ、ぶどう、ラフランス、りんごなど)、野菜など、柑橘類以外は何でもできる恵まれた環境にあり、特にサクランボは、山形ブランドとして確固たる地位を築いている。
このほかテリトリーとしては、南陽市(稲、ぶどう、サクランボ)、置賜地区(稲)、上山市(稲、サクランボ、ぶどう、ラフランス)、天童市(サクランボ、ぶどう、ラフランス)などであり、肥料につては全県が対象である。
山形市周辺の顧客数は1200百戸で、耕地面積については、大は10ヘクタール、小は20アール、平均すると70アールとなっている。専業農家割合は3%である。
本社の敷地面積は、1320平方メートル、うち中型整備施設230平方メートル、ショールーム66平方メートル、製品倉庫(農機)165平方メートル、製品倉庫(肥料)165平方メートル、事務所66平方メートル、部品庫100平方メートルなどとなっている。
社長を除く従業員は、男6人、女2人の計8人、職種別では事務2人、セールスエンジニア5人、整備1人である。
農業機械整備技能士の資格者は、1級2人、2級2人となっている。
取り扱い銘柄はヤンマーが8割で、このほか防除機が中央、共立、丸山、乾燥機が金子、山本、除雪機がコンマ、ロビンなどである。
次に、最近年次(17年7月〜18年6月期)の決算についてみると、前年比104%、整備部門割合は5%となっている。
次に、使用済み農業機械の処理についてお伺いすると、鉄、プラスチック、ゴム類を分別し、年に4〜5回、処理業者に持ち込む。鉄屑の代金は社員旅行などに積み立てている。
次に、経営理念についてお聞きすると、信用、信頼、顧客第一主義を基本に、「お客様から愛され、信頼される店づくり」を挙げられた。これからは機械が売れる時代ではない。整備に力を入れていかなければならない。今春、高卒者を採用し、整備を勉強させるなど、若手を養成中である。
次に、企業経営の特色であるが、農機(ハード)と肥料(ソフト)の二本立て事業を取っていることが挙げられる。売り上げ割合では7対3である。
先代社長が、少しでも農家の収益(高品質・多収技術)に貢献できるものはないか。農機具屋の業際事業として、農業に関連した最適な商品ということで、全国に先駆け昭和61年から、(株)ミズホのMリン農法(有機&バイオ農法)を扱い、山形県を中心に東北各地に普及させた。以後、農機販売店の業際事業として、全国に拡がった。
Mリン農法とは、有機農法に基本を置き、化学農法の欠点をバイオテクノロジーで補い、両者の長所を組み合わせることにより、植物本来の特性を最大限に発揮しうる新技術体系を確立し実践している農法である。
Mリン農法を手掛けることにより、顧客の減少を食い止めることができ、また他社のお客様など新たな顧客を掴むことができ、農機の販売に繋げることができた。
次に、昨年を振り返っての感想をお伺いすると、トラクター、コンバインとも前年比130%で良かった。これは隆裕氏が入社したことに加え、40代の中途採用者が入社し、テリトリーが拡がったことが大きかった。
今年に入り、トラクター、田植機とも微減、コンバインの動きは良くないが全体として横這いである。
最後に、今後の予測についてお聞きすると、品目横断的経営安定対策など新農政の影響が出てくる。果樹、野菜、稲作関係の複合的農家は、稲作については集落営農に入る農家が増える。
現在、事業者向けの中古農機情報ネットワークサービスに加入しているが、1〜2年以内に自社のホームページを立ち上げ、ネット販売を行いたい。
個人店は、小回りがきき、かゆい所に手が届くことが特徴であるので、お客様の要望に応え、きめ細かな商売ができる体制を整える。
全農機商報:平成18年9月号掲載
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