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静岡県清水市上力町2-3
JR東海道本清水駅から南に3キロ、静岡鉄道桜橋駅からは南に2キロ?程の県道沿いに当社は位置する。
清水市は、東京と名古屋のほぼ中間、駿河湾奥の西辺に位置し、日本武尊伝説につながる草薙神社、羽衣伝説で名高い三保の松原や、サッカーのまちとして有名である。また、平成15年4月1日に静岡市と合併し静岡市になることになっている。
今回の取材では、晴作社長が体調を崩されていることから、久直専務に話しを伺った。
当社の歴史をひもとくと、晴作社長(昭和11年生まれ)が、27年に望月噴霧機製作所に入社し、最終的に東北地区担当の営業を行っていたが、39年に独立し南矢部において創業したのが始まりである。当時はみかんが良かったことから、動力噴霧機(望月)やモノレール(ニッカリ)などを扱っていた。
41年に現在地に移転し、43・44年頃から本田を扱うようになった。平成7年には法人化した。
久直専務(40年生まれ、37歳)は、浜松の職業訓練短期大学で2級自動車整備士を養成する先生を目指しメカニックなどの勉強をした。車が大好きで、レース活動を行ったりしていたが、清水市内の自動車ディーラーに就職した。1年程経って社長が足を悪くされたことから店を手伝うようになり、ディーラーとの掛け持ちを2年続けたが、平成2年、25歳の時に社業に専念するようになり、現在では実務を全部まかされている。
テリトリーとしては、清水市と静岡市で、農業事情としては、石垣いちご(観光農園としても有名)、茶、みかん、しょうが、バラ、枝豆、トマトなどの施設農園が多い。
顧客数は400戸で、専業は1割である。兼業農家や廃農が増えており、耕地面積は減少傾向であるが、認定農家や農業経営士は増えている。
次に当社の概要について触れてみよう。
本社の敷地面積は400平方メートルで、うち整備施設100平方メートル、ショールーム40平方メートル、製品倉庫40平方メートル、事務所40平方メートルなどとなっている。このほか県道を隔てた向かい側(向田町)に製品倉庫、半左衛門新田に西営業所(資材置き場、中古展示場)、南矢部に中型整備工場などがある。
社長を除く従業員は8人で、男女別では男6人、女2人、職種別では事務2人、セールス4人、整備2人となっている。農機に限ってみると、整備1人、セールス兼営業2人の3人体制である。
農業機械整備技能士の資格者は1級1人であり、このほか2級自動車整備士1人となっている。
次に、車両関係では、2トントラック1台、3トンユニック1台、3トンセルフローダー1台、軽自動車3台、乗用車1台となっている。
取扱銘柄は、トラクター、耕うん機は本田、ティラーは本田、クボタ及び三菱、防除機は共立、丸山、有光及びマリックスなどとなっており、取扱割合では本田が9割を占める。
事務機器については、パソコン3台、ファックス2台、コピー2台で、パソコンは、見積もり、文書作成、顧客管理、売り上げ、仕入れ、在庫管理、インターネットなどに活用している。
次に、当社の最近時(13年8月〜14年7月)の決算についてみると、農機関係6,000万円(前年比85%)、建設機械(販売、レンタル)、産業機械(発電機、コンプレッサーなど)、環境設備関係1億5,000万円(前年比130%)、合計2億1,000万円(前年比120%)で、農機売り上げに占める整備売り上げは1,500万円(25%)となっている。
次に、週40時間制への対応についてお伺いすると、店は日・祭日は休日であるが、従業員はローテーションを組んで隔週土曜日を休日とし対応している。
次に、使用済み農業機械の処理についてお聞きすると、産廃業者(三和建商)に月1回出して処理している。回収箱(1メートル×1メートル×2メートル)1箱3万円である。当社は重機も扱っているが、クローラが切れた時には再生メーカーに送り、同等の再生クローラを買う。この時値引きをしてくれる。
次に、経営理念についてお伺いすると、専務は、情報発信こそが当社の存在意義であり、何事にも誠実・スピーディーに対応し、こだわりを持って取り組む。
いい農機店、機械屋がいる地域には、いい農家が育つ。独自のノウハウを持って情報発信することにより、農家のレベルが上がる。店がリーダーシップを取っていかないといけない。
例えば、静電噴霧機(マリックス製)は従来の動力噴霧機に比べ、消毒効果を高める一方、農薬消費量を減らすことが出来る。
300坪のハウスで、通常1時間かかる防除作業を、スイングボブ(煙霧機、独モータン製)を使うと、10〜15分で終わらせることが出来る。動力噴霧機と使い分けることにより適期防除につながる。
また、水が自由にある土地柄でないので、点滴かん水(ドリップかん水)装置を使用すると、水量を完璧に管理することが出来、計画出荷につながる。
このように、お客様と一体になってやることから広がっていく。
次に、経営方針についてお聞きすると、第一には、利益を出来るだけ社員、顧客に配分出来る様な体制を構築しつつ、強固な財務体質を作り上げる。
買う店を決めるのはお客様であり、いい品物を安く提供することが大切である。ホームセンターと競合することもあるが、企業努力で適正利益の確保に努める。新聞折り込みチラシは8割が家庭菜園向けでホームセンターをあまり気にする必要はない。
第二には、業績についての数字などをオープンにしており、社員各自が経営状態を把握し、常にコスト意識を持つよう指導している。また、毎日、ミーティングを行い、情報の共有化を図るようにしている。
当社では、社員に自分のボーナスの査定をし、もっとほしければ理由を述べよといったことも実施している
専務は現在、(社)清水青年会議所の専務理事を務めており、町作りに真剣に取り組んでいる。
専務は、大手と中小企業の違いは教育である。当社では、社員を対象に経理的マネジメント、パーソナル・リレーションタイプ(他人からみて自分はどう判断されているか)などの研修を実施している。
次に、当社の経営の特色であるが、農機、建機のレンタルがあげられる。
1日当たりのレンタル料についてみると、トラクター(22馬力)8,000円、管理機2,000円、刈払機1,000円、バックホー(800キロ)4,000円などとなっている。トラクターの年間稼働日数は約60日であり、十分採算が合うという。
次に、過去1年を振り返っての感想をお伺いすると、海岸線の農家の平均年齢が68歳になるなど高齢化が進み、かつ、市況が低迷する中、農家の設備投資意欲の減退は顕著である。
しかし、レンタル、修理の需要は伸びている。従来、農家がバックホーを使う習慣はなかったが、1カ月かかっていた仕事が1週間で出来る。また、建設機械の取り扱いが拡大してきているので全体として売り上げ増となった。
最後に、今後の予測についてお聞きすると、農家の後継者不足は深刻であり、専業農家の市場縮小傾向はまだ続く。今後さらに効率を求めて農業経営をしていくものと考えられ、省力化機械、資材の導入など地域に合った提案をしながら需要を拡大し生き残りを図る。
一方、家庭菜園は伸びており、ホームセンターなどの客層を取り込むことが急務である。
農家や土建屋だけがお客様ではなく、高齢化社会の中で電動カート(本田・モンパル)の需要がある。介護保険の指定を受けると、行政から9割補助があることから、指定を受けるべく保健所と折衝中である。電動カートを100台位レンタルする予定である。
さらに、電動カートの乗り方について、地元の自動車教習所で安全講習を受ける準備を進めており、既に講習プログラムは出来上がっていると締めくくられた。
○坪井汎用機販ホームページ
http://www.secondwave.jp/jp/
全農機商報:平成14年9月号掲載
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