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愛知県豊橋市老津町丸山7
JR豊橋駅から南西に約10キロ、豊橋鉄道渥美線老津駅から5分程の国道259号線沿いに当社は位置する。
豊橋市は、人口約37万人、愛知県の南東部に位置する。東は弓張山地を境に静岡県に接し、南は太平洋、西は三河湾に面しており、豊かな自然と温暖な気候に恵まれている。
当社の歴史をひもとくと、現社長の祖父である治助氏が、大正14年12月に豊橋市柳生町で創業したのが始まりである。当時は、荒物屋で牛の鼻輪など農家が使う日用雑貨類を扱っていた。名古屋まで蚕の機械を自転車で仕入れに行き売ったこともある。
二代目はご尊父義尚氏で、第二次大戦後、社業を手伝うようになった。初代が豊川市の共栄社の設立に携わり株主であったことから、脱穀機などの農機具の扱いに本腰を入れるようになった。
昭和36年に法人化し、昭和40年頃シバウラ、その少し後にクボタを扱うようになり、平成3年シバウラとヤンマーが業務提携をしたことからヤンマーを扱うようになった。
昭和51年には、市街化が進み手狭になったことから、現在地に移転した。
現社長の秀明氏(48歳)は、大学卒業後3年間、群馬の神田で修行した。これは、神田が共栄社を扱っていた関係からで、神田明彦群馬県商協理事長(当時は専務、現在会長)には大変世話になった。26歳の時店に戻り、平成4年に社長に就任され現在に至っている。愛知県商協の監事を務めるなど組織に対して大変理解が深い。
テリトリーとしては豊橋市と渥美郡田原町である。テリトリー内の農業事情であるが、豊川用水の豊かな水と温暖な気候に恵まれ農業が大変盛んで、豊橋の農業粗生産額は25年以上も日本一の座を守り続けている。
露地野菜や施設園芸が中心であり、白菜、ブロッコリー、大葉(以上日本一)、キャベツ、大根、すいか、メロン、トマトなど、このほか「つまもの」生産日本一、養鶏(うずらは日本一)、花きなどとなっている。
顧客数は1600戸で、耕地面積については、大は3ヘクタール、小は5アール、平均すると1・5ヘクタールとなっている。このうち親子で農業をしている(後継者がいる)農家が2〜3割、60代夫婦で農業をしている農家が6〜7割を占める。
次に当社の概要について触れてみよう。
本社の敷地は2500平方mで、うち大型整備施設300平方メートル、ショールーム40平方メートル、製品倉庫100平方メートル、中古展示場200平方メートル、事務所40平方メートル、部品庫50平方メートルなどとなっている。また、普通小型自動車分解整備事業認証工場の資格も持っている。
社長を除く従業員は、7人で、男女別では男5人、女2人、職種別では事務2人、セールス2人、整備3人となっている。
農業機械整備技能士の資格者は、1級1人、2級3人で、このほかヤンマー整備士2人、自動車二級ディーゼル1人となっている。
次に、車両関係では、軽トラック5台、軽サービスカー1台、ユニック付き2トン車1台、スライド式4トン車1台、乗用車2台を有している。
取扱銘柄は、トラクター、バインダー、耕うん機、田植機及びコンバインがヤンマーとクボタ、ティラーがヤンマー、クボタ及び本田、防除機が丸山、もみすり機がサタケ、乾燥機がサタケと金子、芝刈機と草刈機がバロネス(共栄社)、ゼノア及びシバウラなどとなっている。
事務機器については、パソコン2台、部品専用端末1台、ファックス1台、コピー1台となっている。パソコンは主に請求書関係に使用している。
次に、当社の最近時(13年11月期)の決算をみると、農機関係2億7000万円、グリーン関係(公園、学校のグラウンドなどの緑地管理)5000万円、合計3億2000万円で、うち整備部門は農機、グリーン合わせて6000万円となっている。
次に、週40時間労働制への対応についてお伺いすると、4月〜10月の農繁期には日・祭日が休み、11月〜3月の農閑期には日・祭日に加えローテーションを組んで土曜日を休みにして対応している。
次に、使用済み農業機械の処理についてお聞きすると、農家から下取りした機械で再販できないものは、豊橋市内の処理業者に引き取ってもらい処理する。参考までに処理業者の処理料金についてみると、コンバイン大(4トン車に載る)3万円以上、コンバイン中(2トン車に載る)2万円以上、田植機5000円以上、草刈機500円以上、耕うん機5000円以上、タイヤ、クローラ等大3000円以上、中2000円以上、小1000円以上などとなっている。
取材に同行していた愛知県商協の村松専務理事から、14年度の組合の重点事業として、使用済み農業機械の適正処理の推進を図り、組合員企業の産業廃棄物の収集運搬業の資格取得に努めたいとの話があった。
次に、経営理念についてお伺いすると、第一には、何をするのも一所懸命。今日できることは今日行動する。お客様から頼まれたことはすぐに対応する。
第二には、従業員に対する福利厚生を厚くし、気持ち良く働いてもらう。当社では技能士手当を県下で一番厚く支給しているほか、傷害保険やPL保険にも加入している。昨年は、全社でグアムへ慰安旅行に出かけた。ちなみに平均年齢は35歳である
会議室の壁には、「お店の繁昌する五カ条」が飾ってある。
一、常に店内みんな仲よくしよう!
一、常に能率を上げよう!
一、常に価格を守ろう!
一、常に下取品に注意しよう!
一、常に財産状態を明確にしよう!
次に、企業経営の特色についてお聞きすると、第一には、修理を中心とした営業活動をあげられた。
当社では、押し売りはせず、ユーザーと定期点検、保守整備契約を結び時期前に連絡しサービスの巡回をしながら、セールスを行っている。
第二には、技術力の向上を図っている。
メーカーの講習会には積極的に参加するとともに、技能検定の資格取得にも努めている。また、本年2月21日、東京で開催された全国農業機整備技能士会創立20周年記念式典の席上、社長は優良農業機械整備技能士表彰を受賞された。
第三には、専業農家の顧客が多いことから、夜間推進は行わない。
第四には、内助の功があげられる。
中小企業である農機販売店では、社長の奥さんの占めるウエイトが高い。社長が第一線で飛び回り店を空けることが多いが、そんな時には、社長に代わり奥さんが店頭や電話でユーザーに対応する。奥さんが元気のいいところは、店に活気がある。愛妻である喜世子さんは、非常に明るくしっかりしており、温厚誠実な社長にとり仕事のうえでも最高のパートナーである。
社長には長男、隆仁氏(20歳)がおり、高校卒業後、1年間ヤンマー学院で学び、その後ヤンマー農機東海岐阜サービスセンターで修行中であったが、4月から店に戻ってくるという後継者に恵まれた企業でもある。
次に、過去1年を振り返っての感想をお伺いすると、一昨年が悪かったことから昨年は前年比10%増であった。しかしながら、農業を行ううえで当地は条件的には大変恵まれているが、農産物の価格競争が大変激しい土地であることや輸入農産物の増加に加え、BSEの発生等により、農産物の価格が低迷しており、農家の購買力が落ちている。
最後に、今後の予測についてお聞きすると、この厳しい状況がしばらく続く。末端では、販売店同士の競争が激しい。一所懸命サービスして他社に取られるのは仕方がない。やることをやらないで取られるのはいけない。技術力を向上させるとともに、整備工場に設備投資したい。農家も農機販売店もふるいにかけられているので、網の目に残るようにやっていきたいと締めくくられた。
全農機商報:平成14年4月号掲載
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