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愛媛県伊予市下吾川958-1
伊予鉄道の松山市駅から郡中線に乗り約20分、郡中駅で降り車で5分、国道56号線沿いの伊予警察署の隣にナガイ(株)は位置する。
当社の歴史をひもとくと、社長の祖父である良範氏が昭和初期に現在地から約1km離れたところで開業したのが始まりである。当時は肥料や昭和号の製縄機などを取り扱っていた。
戦後の昭和22年、ご尊父の和夫氏が引き継がれ、エンジン(ダイキン)、耕うん機(竹下)、脱穀機(協和)などを取り扱っていた。その後、ロビンのティラーも扱っていたが、40年代後半に本田を取り扱うようになった。
和夫氏は、39年から亡くなる51年まで12年の長きに渡り、愛媛県商協の理事長を務められるなど組織活動に大変理解のある方であった。
現社長の茂行氏(61歳)は、昭和34年、高校を卒業すると同時に店を手伝うようになり、和夫氏が死去した51年に社長に就任された。
40年には永井農機(株)として法人化し、43年には現在地に移転したが、茂行氏は積極的に多角化を進められ、50年から設備(長府製作所のバーナー、ボイラー、太陽熱温水器)、57年から本田の二輪及び四輪を扱い始め、平成6年には、四国運輸局長の認証工場資格、11年には四国運輸局長指定自動車整備事業の資格を取得した。なお、多角化に伴い平成6年にナガイ(株)に商号を変更した。
テリトリーとしては、伊予市、伊予郡、松山市の一部であるが、前述したように当社は高知市と松山市を結ぶ国道56号沿いに位置するため県外から買い求めに来るユーザーもいる。
テリトリー内の農業事情は、米、麦、軟弱野菜(ほうれん草、ネギ)、なす、キュウリ、トマト、みかんなどとなっている。
顧客数は、農機関係が2000人、二輪関係が2000人、自動車関係が500人、設備関係が1500人となっている。
次に当社の概要について触れてみよう。
本社の敷地は1764m2で、延建面積は920m2となっており、うち整備工場330m2、部品庫30m2、製品倉庫80m2、ショールーム270m2、事務所40m2などとなっている。整備工場は大型である。
社長を除く従業員は10人で、男女別では男7人、女3人となっている。職種別では事務3人、セールス3人、整備4人となっている。
農業機械整備技能士の資格者は1級1人、2級1人、このほか自動車ガソリン2級3人、ディーゼル2級2人、二輪2級1人、自動車整備主任4人となっている。
次に車両関係では、1・5t 車1台、軽トラック5台となっている。
取扱銘柄は本田が主体で約70%となっており、このほかコンバイン、乾燥機、もみすり機が大島、刈払機、チェンソー、防除機が共立などとなっている。
事務機器については、オフコン1台、パソコン1台、ワープロ1台、ファックス1台、コピー1台となっており、オフコン及びパソコンは顧客管理、請求書作成、部品発注などに活用している。
次に、当社の新品及び中古の売り上げの内訳をみると、農機関係30%、二輪関係30%、四輪関係20%、設備関係20%となっている。
また、整備売り上げの内訳をみると、四輪関係50%、二輪関係25%、農機関係25%となっており、農機売り上げに占める整備売り上げ割合は約10%となっている。
次に、中古農機のスクラップ処理についてお伺いすると、当社では、毎月第一金曜日を環境整備の日として、掃除、処理業者への持ち込み日としているが、リサイクルの精神を生かし、出来るだけ再生販売を心掛けている。タイヤやバッテリーは無料で処理業者に引き取ってもらうし、クローラについては有料でタイヤ処理業者に引き取ってもらう。鉄くず、プラスチックなどは分別したうえで処理業者に有料で引き取ってもらっているので問題はないという。
次に、経営理念についてお伺いすると、社長は事務所の壁を指さし次のような社是、社訓を読み上げられた。
『こんな会社にしよう』
- お客様のためになる会社。
- 楽しく働ける会社。
- 働きがいのある会社。
- 経営が安定していて発展する会社。
また、ショールームの壁にはユーザーの目につくよう赤い文字で次のようなポスターが貼ってある。
『目ざしますサービスNo.1』
- 指定工場だから安心のサービス。
四国運輸局長指定自動車整備工場。ホンダベストサービス店。
- 困った時にTEL下さい。十分以内出動!
サービス専用フリーダイヤル
- 品質保証 メーカー保証+ナガイ保証
バイク、汎用 二年
設備(ボイラー、ソーラー) 三年
- 土・日営業しています(祝祭日のみ休み)
AM8:30〜PM7:00
ナガイ(株) サービス工場 SFーYOU(THE SERVICE FACTORY FOR YOU)
SFーYOUとは「あなたなためのサービス工場になりたい」ということである。
次に、企業経営の特色であるが、第1には、多角化経営の成功があげられよう。
社長は、20歳頃、近くの山に登り伊予市を眺めた時、国道56号沿いが将来発展すると予測し、43年に現在地に店を移した。
また、社長には兄弟がおらず営業所を出して拡大を図ることが出来なかったことから、現在地で店を拡大したいと考えた。高校卒業当時、農家は将来減少すると予測していたことに加え、初期の農業機械は現在と違い農繁期に故障することが多く、修理が間に合わないことが多かった。
そこで、将来は自動車の整備工場を作り、農繁期の農機の修理には自動車の整備士が対応することを目標とした。
社長は多角化を進めるには、1:場所、2:時代、3:従事する人にあったものを取り上げなければならないと言われる。
第2には、農家の要望に応えた農機、アタッチメントの開発があげられる。
昨年は、高設栽培用の「いちご専用耕うん機」を製造販売した。これは、小型耕うん機を四つの車輪の台車に組み付け、栽培ベッドの縁を移動させることにより、楽で短時間できれいな耕うん作業を可能としたものである。
社長には、長男の東洋氏(35歳)、次男の陽介氏(32歳)がおり、2人とも従業員として社業を支えるなど後継者に恵まれた企業でもある。
次に、昨年を振り返っての感想をお聞きしたところ、農機、二輪、四輪、整備の相乗効果が現れ一昨年よりは良かったが、離農者が増えた結果、不要な農機の買い取りを要請されることが多くなった。
最後に、今後の予測についてお伺いしたところ、農家の高齢化と後継者不足は顕著で益々農家戸数は減少する。農家は減少しても、当社では、二輪、四輪、整備でカバー出来る体制を取っている。国道を挟んだ斜め向かいにホームセンターがあり競争は激しいが、価格だけでなく丁寧に整備をしないと生き残っていけないと締めくくられた。
全農機商報:平成13年6月号掲載
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