株式会社 茂原ヤンマー
努力すれば報われる

千葉県茂原市早野1150

昭和42年に創業
 3月3日の雛祭りの早朝、千葉県商協事務所で大海原事務局長と合流し、車で1時間程走り茂原ヤンマーを訪問した。
 茂原市は房総半島の中央に位置し、千葉県のへそと呼ばれる。
 当社は、JR茂原駅から南西に2km、国道27号線沿いにある。
 弓削田社長(65歳)が農機業界に入ったのは、昭和33年、19歳の時に、懇意にしていた市原市の近藤農工舎の近藤喜久司社長から店を手伝って欲しいと言われたのが始まりである。
38年に、近藤農工舎の出張所として、茂原市昌平町に茂原ヤンマーの名で店を構えた。この時、喜久司社長と茂原一の農機具屋になると約束した。
 42年、喜久司氏から息子の弥吉氏に社長が交代すると同時に、茂原ヤンマーを法人化し、独立した。なお、近藤弥吉氏は現在、千葉県商協の副理事長を務めている。
 平成5年に現在地に移転し、現在に至っている。ご子息である剛氏(33歳)は、東京の専門学校でコンピューターを学んだ後、ヤンマー学院を卒業、現在社業に勤しんでおり後継者に恵まれた企業である。
 テリトリーとしては、茂原市、長生郡一宮町、睦沢町、長生村、白子町、長柄町、長南町、夷隅郡の一部、市原市の一部となっている。 
テリトリー内の農業事情は、米(コシヒカリ)が主体で、このほかネギ、大根、ほうれん草、キャベツなどで、高齢化の進展などで直売所が増えている。
 顧客数は1600戸で、耕地面積については、大は7〜8ha、小は6〜7a、平均すると15〜20aとなっている。専業割合は約14%であるが、退職後のUターン後継者を入れると約40%となる。

 
 


ヤンマーをメインに
   次に、当社の概要に触れてみよう。 
敷地面積は、1520平方メートル、うち大型整備施設150平方メートル、ショールーム100平方メートル、製品倉庫389・4平方メートル、事務所20平方メートル、部品庫18平方メートル、油類石油貯蔵庫15平方メートルなどとなっている。
 社長を除く従業員は、男4人、女2人の計6人で、職種別では事務2人、セールス3人、整備1人である。
 農業機械整備技能士の資格者は、1級1人、2級3人となっている。
 次に、車両関係では、軽四輪3台、2トン車1台、3トン車1台、バン2台を有している。
 取り扱い銘柄はヤンマーが9割で、このほか防除機が共立、もみすり機がサタケ、乾燥機が山本、金子及びサタケ、その他角一ハウスを扱っている。
 事務機器については、パソコン2台、部品専用端末、ワープロ、ファックス、コピーがそれぞれ1台ずつとなっている。
   

努力・親切・喜び
 次に、最近年次(14年12月〜15年11月)の決算についてみると、2億4200万円、うち整備部門は1200万円となっている。
 次に、使用済み農業機械の処理についてお伺いすると、ゴム、タイヤ、クローラ、プラスチック類は鴨川の業者に持ち込む(3トン8000円)。発泡スチロールについては、茂原の業者が引き取ってくれる。鉄類などその他のものは、山武郡の業者が定期的に巡回し無料で引き取ってくれる。
 次に、経営理念についてお聞きすると、
 一、努力
 一、親切
 一、喜び
をあげられた。
 これは、無学であっても努力すれば報われる。
お客様に親切、誠実に対応することで報われる。現在、自分があるのは、亡くなった近藤喜久司氏のお陰であり、今でも尊敬している。信念を持ってやれば、喜びを分かち合える。このことは息子にも伝えていく。
 次に、企業経営の特色であるが、第一には、多くのお客様に来店していただけるように心掛けている。
 当社のお客様には高齢者が多いが、十分でも二十分でも来店していただき、親密な関係を築きながら商売に入っていく。
 第二には、社員を信頼して個人の持っている個性を生かす。
 人間は、365日気を張っていることは無理であり、陰日向なく社員に接する。皆の前ではしからず、一対一で指導する。お客様と話しをすると、社員の接客状況がよくわかる。
 第三には、率先して各自が自分の目標を立て行動する。具体的には、社員一人当たり売り上げ4000万円必達を目標とする。
 

小農具の需要高い
 次に、昨年1年間を振り返っての感想をお伺いすると、一昨年の米価1万3000円が昨年は2万5000円になり一般的に良い様にいわれているが、更新需要に繋がらなかった。地域による格差が大きかった。
 最後に、今後の予測についてお聞きすると、補助金の減額により、農家の購入意欲が減少している。
 農家は二極化が進んでおり、条件の良い耕作地は増えるが、水の便が悪かったり湿田が強い所は淘汰され、全体の作付け面積は多少落ちるのではないか。
 今後は、主力3機種に代わって、アタッチメント形式の小農具の需要が高まる。当地では、山芋をビニール管で育てている農家がいるが、肥培管理を行う管理機や、高齢化に伴いあぜ塗り機が売れている。
 離農家の耕作放棄地が増加する中で、従来は、農協や市町村が農作業を請け負ってきたが、最近は、民間のボランティアグループが有料で受託するようになってきた。当社としても、採算が合えば、将来的に農作業請負事業(コントラクター)を展開していきたいと締めくくられた。





全農機商報:平成16年3月号掲載