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| 株式会社 宮田機械店
一日三善、温かい絆で商売繁盛
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愛知県犬山市大字前原東野畔37
宮田智明社長
愛知県犬山市は、愛知県の北端に位置し、市内の西半分は平地、東半分は山地で占められる。木曽川が濃尾平野に注ぎ出る場所に位置し、木曽川の堆積物による扇状地が形成されている。日本でも有数の規模を誇る農業用ため池、入鹿池がある。また、天守が国宝に指定されている犬山城は全国的に有名である。
犬山市の農業は、主として市の西部地域で営まれている。西部は比較的平坦な地形が広がっており、水田作が多い。一方、東部は、里山が広がっており、果樹や小規模な野菜作などが行われている。
株式会社宮田機械店は、名鉄犬山駅から車で数分の西部水田地域にある。周りはポツポツ人家が見えるが、広々とした水田が広がっている。
取材は、お忙しい中、代表取締役社長の宮田智明氏に対応していただいた。当社は、創業が昭和23年で、現在の社長が二代目である。昭和35年に法人化され、現在に至っている。宮田社長は、かつては愛知県技能士会会長、現在は愛知県商協の副理事長長を務めておられる。
当社のテリトリーは、犬山市、小牧市、扶桑町、大口町、春日井市、さらに岐阜県各務原市にも営業所があり、商圏を拡大している。小さいながら都市近郊という立地からお客さんは、ほとんどが兼業農家で、土日作業で米を作っている。集落組織、大規模認定農家は極めて少ない。主には、稲作だが、他に果樹、野菜のお客さんもいる。
当社は、犬山市前原にある「前原営業所」が拠点となるが、他に「各務原営業所」、「大口店」もある。
株式会社宮田機械店前原営業所
本社の敷地面積は、1617平方メートルで、うち整備施設が、243平方メートル、ショールーム79平方メートル、製品倉庫227平方メートル、中古展示場2645平方メートル、事務所36平方メートル、部品庫25平方メートル、その他が3平方メートルとなっている。
従業員は、男性10人、女性6人である。職種別には、事務職6人、セールス7人、整備3人である。整備技能士は1級が3人、2級が4人となっている。
取り扱い銘柄は、井関農機株式会社の特約店であるので、ヰセキの製品がほとんどであるが、ほかに共立、ホンダ、金子を少々取り扱っている。
昨年の売り上げは、対前年比4%程度の落ち込みであった。全体の売り上げのうち、整備部門は10%を占めている。
週四十時間労働の実現に努力しているが、お客さんの大半が小規模、兼業農家のため、サービスの充実という面から週休二日制の実施はなかなか困難である。
スクラップ(使用済み農機等)は、適宜、処理業者に引き取りに来てもらっている。
ショールーム
次に経営方針についてお聞きすると、社長は、毎日朝礼をしており、その中で、毎日何か一つでも「良いこと」をしようと言っている。お客様に対して良いことを、同僚に対して良いことを、会社に対して良いことを、何か一つでいいから実行することを社員に対して言っている。
これは、社員にヤル気を起こさせ、元気を出させるためである。「良いこと」をして、感謝され、仕事を通じて達成の喜びや充実感を自覚することが大切だと思っているから。
景気のいい頃は、社員を叱咤激励していればそこそこの売り上げは挙げられていたが、近頃は発破をかけるだけではダメである。社員がヤル気なくすだけである。如何に安心して働いてもらえるか、家族ぐるみの温かい絆を作って行くことが必要だと思っている。
昨年を振り返ってみると、大変厳しいと実感している。これまでの手法では生き残れないと思っている。新しい企画をいろいろ考えているところである。
当社は、農機以外にも、農業関連資材を扱っている。また、健康器具や家電製品も販売している。
しかし、もうすでに大抵のものが家庭に行き渡っている。マッサージチェアも近辺の農家は皆持っている。何か持続性のある新しい商品を開拓する必要を感じている。常にお客さんに喜ばれるような多角化を進めたいと思っている。良いものがあれば、ぜひ紹介して欲しい。
宮田社長の話から、記者は全農機商連ブランドの推奨品である「マルチジューサー」を紹介した。比較的裕福な都市近郊農家向けに需要が伸びている旨、説明したところ、社長は関心を示し、早速、組合を通じて販売促進の検討に入りたいとのことであった。偶々のこのような出会いから新しい取り組みが始まる可能性が見出せたことは望外の喜びであった。
整備工場
農政の展開方向が不透明であり、農政改革は、中小農家、兼業農家の意欲を喪失させたと思っている。買い控えにより売り上げは大きくダウンしたから言うのではなく、日本農業の行く末を案じるからである。一番ダメなのは農政の方向がコロコロ変わることである。制度がやっと浸透したところで、変更になることは、地元は混乱する。
しかし、嘆いていても、良くならない。今後、厳しい経営の中でも勇気を奮い立て知恵を絞って、一歩一歩改善のため、創意工夫をしていきたいと考えている。
ゆったりとした田園地帯に構えたお店の敷地には、何十台もの中古農機が並んでいた。取材中も何人ものお客さんが出入りをし、お店は活気に満ちていた。今後とも犬山の農業を支える拠点として、末永く発展されんことを祈って、お店を後にした。
全農機商報:平成20年5月号掲載
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