(有)丸勝農機商会
整備日本一を目指す

茨城県結城市結城2370
TEL0296-32-2352

創業26年の若い企業
 結城市は、関東平野のほぼ中央、茨城県の西北部に位置し、栃木県に隣接している。東京から70キロ圏内にあり、JR東北新幹線を利用すると、東京駅から小山駅まで40分、水戸線に乗り換え10分で結城駅に到着する。
結城といえば、結城紬が有名である。
わが国最古の歴史を有する高級絹織物で、重要無形文化財に指定されている。市内は、城下町ということもあり、道は狭く入り組んでいる。 当社は、結城駅から北東に約7キロ、結城城跡公園の裏に位置する。

 当社の歴史をひもとくと、野辺社長(55歳)が、昭和48年9月に、現在地より300メートル程離れた所で創業したのが始まりで、今年で創業26年の若い企業である。
当時はあらゆるメーカーと取り引きをしており、農協の指定サービス工場として、主に整備を引き受けていた。

 昭和54年頃、ヤンマー農機より、リフォームトラクターの整備工場の指定を受け、年間約200台のトラクターを整備していた。

 63年に法人化し、平成3年に現在地に整備工場を新設し現在に至っている。 テリトリーとしては、近隣約30キロ内外の結城市、下館市、小山市で、テリトリー内の農業事情は、米、麦、大豆、そば、野菜、いちご、山芋、梨、メロン、かんぴょう、花等多種に渡っている。
顧客の経営耕地面積は、大は17ヘクタール、小は30アール、平均すると70アールとなっており、専業農家は約1割となっている。

ヤンマーをメインに
 次に、当社の概要について触れてみよう。
本社の敷地は3150平方メートルで、製品倉庫660平方メートル、部品庫330平方メートル、ショールーム100平方メートル、中古展示場300平方メートル等となっている。このほか、創業地には、自宅と製品倉庫と部品庫がある。整備施設は大型である。

 社長を除く従業員は7人で、男女別では男6人(うちアルバイト2人)、女1人、職種別では、事務1人、セールス1人、整備5人となっている。
農業機械整備技能士の資格者は、一級2人、二級1人、このほか自動車のジーゼル2級及びガソリン2級が1人となっている。

  次に、車両関係では、セフティローダー2台、ライトバン1台、軽四輪1台、乗用車4台となっている。取扱銘柄は、トラクター、耕うん機、ティラー、コンバインがヤンマー、 田植機がヤンマーとヰセキ、防除機がヤンマー、共立、オリンピアとカーツ、乾燥機がサタケと山本、もみすり機がサタケ、その他、ササキ、コバシ、石井、タイガーカワシマ、新ダイワ等となっている。
事務機器については、オフコン1台、パソコン2台、ワープロ2台、ファックス1台、コピー1台となっている。

全国唯一の指定工場
 次に、週40時間労働制への対応についてお伺いすると、農繁期を除き日曜日を休日としており、農閑期は交代制勤務で対応している。 次に、経営理念についてお聞きすると、社長は、開口一番「不言実行」と言われる。
何事も小言を言わず、やれると思ったことはすぐやる。やらない内から出来ないということは自分は許さない。学校を卒業してから、「不言実行」を信条にこれまで生きてきた。

 次に、企業経営の特色であるが、何と言っても整備を主体としていることがあげられる。 何百万円もする商品から小物まで、万全のアフターサービスで、お客様に安心して購入していただける店作りを心掛けている。

 当社では、中途半端な整備は受けず、全て重整備を引き受けており、部品がないか、中身がだめになったもの以外、直らない機械は皆無である。
社長は、整備に関しては日本一を目指していると胸を張られる。

 平成4年には、全国で唯一、ヤンマー農機の指定整備工場となった。
このほか、銘柄を問わず関東一円の農機店、農協、量販店(ホームセンター)から整備を委託されている。
第二には、整備作業の効率化、作業労力の軽減化に努めていることがあげられる。社長自ら考案したものに農機整備用リフトシステム「スーパーアグリリフト」がある。

 従来、トラクターのクラッチを水平に割るためには、2人がかりで3〜4時間かかっていたが、「スーパーアグリリフト」を使用すると、1人で約4分の一の時間で、しかも安全に作業することが出来る。
自動車整備工具メーカーの日産アルティアと共同開発し、平成7年から販売を開始した。

 また、昭和60年には「ワンタッチセッター」を開発した。これは、クローラの着脱工具で、当社が製造しており、本年、特許を取得した。
さらには、工具を使わずプーリーをはずせる「テンションプーリー」も開発した。

 最新の整備工場は、天井が高く採光に配慮していることから、日中、電気をつけて作業することはほとんどない。
また、塗装ブースの壁面には水が流れており、塗装する際に発生する噴煙を流れ落とす等のきめ細かい配慮がなされている。

顧客の要望を満足させる
 次に、過去1年を振り返っての感想をお伺いすると、農家は、専業、兼業、ホビーと、はっきり三極化してきており、作物も多種になってきた。
社長は、基本を知って整備に取りかかれば、修理個所を早く見つけることが出来る。
一番大事なのは基本である。

 農業機械も技術革新が進むとともに、作業機が多様化していることから、メーカー等の技術研修会には積極的に参加し、常に技術を練磨している。

 余談になるが、社長の趣味はへら鮒釣りで、日本へら鮒釣研究会に所属し、全日本トーナメント戦で優勝した経験を持つ。

 また、ご子息の英行氏(25歳)は、高山短期大学自動車工業学科を卒業、ヤンマー学院で1年間学んだ後、店を手伝っており、後継者に恵まれた企業でもある。

 最後に、今後の予測等についてお伺いすると、時代の流れは早く、二○○○年は全ての節目ではないか。
農機業界も外国産の農業機械の進出、量販店での大型機械の取扱等により、ますます競争が激しくなる。
当社としては、息子や若者の意見を参考にして、柔軟な体制で顧客の要望を全て満足させることが出来るよう努力したい。
そして、ゆっくり釣りが楽しめるよう、メリハリをつけて仕事が出来るようにしていきたいと締めくくられた。



全農機商報:平成11年8月号掲載