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兵庫県加古川市野口町1509
西海喜代次社長
兵庫県加古川市は、阪神・播磨工場地帯の中核都市として位置付けられている。人口は、27万人弱で、姫路、明石に隣接している。市の南部は、重化学工業地帯で、神戸製鋼加古川製鉄所があり、交通の便が良く、大阪まで電車で約1時間の距離にある。一方、北部は、小野、三木に隣接しており、のどかな農村風景が広がっている。
アイワ農機株式会社は、JR加古川駅に近い、便利の良いところにあり、都市近郊農業地帯の販売店らしい立地のように感じられた。
取材は、お忙しい中、代表取締役の西海喜代次氏に対応していただいた。当社は、創業が昭和22年で、現代表者の個人店からスタートした。昭和30年にお兄さんである俊夫氏を社長として、法人化された。そして、平成14年からは、現在の喜代次氏が代表者として、当社の経営に当たっておられる。西海社長は、兵庫県商協の理事であり、加印支部長を務めておられる。
当社のテリトリーは、加古川市、稲美町、高砂市、播磨町、明石市、姫路市、さらには神戸市の一部にまで及んでいる。先に記したように、当地は、播磨工業地帯の中核的な機能を有するところで、都市化が進展しており、大阪、神戸のベットタウンとして発展が著しい。
お客さんは、ほとんどが兼業農家で、土日作業で米を作っている。顧客数は、約2,000戸で、耕地面積は、大きいところで1ヘクタール程度、小さいところでは、20アール弱というところである。平均すると、30アールとのことであった。稲作兼業農家が中心のようである。
アイワ農機株式会社
当社は、特に営業所は持たず、本社一店舗で営業している。本社の敷地面積は、1,368平方メートルで、うち中型の整備施設が、165平方メートル、ショールーム229平方メートル、製品倉庫132平方メートル、中古展示場128八平方メートル、事務所40平方メートル、部品庫40平方メートル、その他が85平方メートルとなっている。
従業員は、男性4人、女性2人である。職種別には、事務職2人、セールス3人、整備1人である。セールスを含む4人の男性社員全員が1級整備技能士の資格を有している。
取り扱い銘柄は、ヤンマー農機の特約店であるので、ヤンマーの製品がほとんどであるが、ほかに山本、ホンダ、共立、カーツを少々取り扱っている。
昨年の売り上げは、対前年比2%程度の落ち込みであった。全体の売り上げのうち、整備部門の技術料だけで7%を占めている。また、近年は中古農機もよく動いており、昨年は、18%の売り上げであった。中古農機では、型の古いものは、売れない。昨年は、4条刈りコンバインがよく出た
整備工場
社員の休日は、原則として第二、第四土曜としているが、農繁期はフル稼働である。スクラップ(使用済み農機等)は、毎週処理業者が引き取りに来ている。
次に経営理念についてお聞きすると、社長は、即座に事務所の社長室の正面に掲げられた五つの言葉を指さして、熱っぽく語られた。
一、財産状態を常に明確にせよ
一、下級品に注意せよ
一、値段を守れ
一、能率を良くせよ
一、店内みんな仲良くせよ
この五つの言葉は、ヤンマーの初代山岡社長からいただいた言葉だそうだ。以来、社長室に掲げて社訓として来られたとの話であった。
当社の経営方針を伺うと、お客さんから何よりも技術で信頼される店にするよう努力しているとのことであった。創業当時から技術主体で商売をしてきた。お客からアイワの修理は間違いがないと高い評価をもらっている。セールスマン全員が一級整備技能士で、セールスとサービスが一体であり、自分が販売した農機の修理は自分で担当するルールになっている。(当日も修理途上のトラクターがあった。)
次に昨年度を振り返って、感想を語っていただいた。農家の高齢化と都市化の進展による農家の減少で、買い控え傾向が強く、非常に厳しい状況が続いている。新車はなかなか売れない。それ故、中古農機の販売や修理・整備等でなんとか売り上げを保つ努力をしている。
農政の展開方向が不透明であり、先の農政改革では、買い控えにより売り上げは大きくダウンした。しかし、嘆いていても、良くならない。今後、認定農業者や集落営農への大型農機の販売努力も継続していくとともに、小規模、兼業農家にも中小の農機販売の更なる促進を図りたいと考えている。
また、ホビー農家や生き甲斐農業のお客さんも大切にしていきたい。そういう思いで、家庭菜園向けのヤンマーの今年の新製品QTシリーズの入荷を待っているが、品不足なのか届かない。心待ちにしているとのことであった。
展示会は、毎年1月と8月に実施している。今年1月の展示会では、トラクター、田植機の売り上げが好調であった。そろそろ買い控えも脱したのかと、期待して推移を見守っている。
お店は町中にあるが、十分な敷地があり、お客さんの来店には、便利がいいように思えた。整備施設は、年数を感じさせるものではあったが、内部には「安全第一」の標語が掲げられ、部品や工具が整理・整頓されており、1級整備技能士の技術が十分発揮される環境が整っているものと感じられた。また、数台の代車が用意されており、お客様へのサービス体制の充実が伺えた。
帰り際にご挨拶を受けた後継者の息子さんのきびきび働く頼もしいつなぎ姿が印象に残った。アイワ農機が、今後とも加古川農業の中核的拠点として、末永く発展されんことを祈って、お店を後にした。
全農機商報:平成20年4月号掲載
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