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千葉県銚子市茶畑町14999-51
JR総武本線猿田駅から南に約2キロの県道沿いに当社は位置する。南に4キロ行くと太平洋に面する。
温暖な気候と豊富な資源に恵まれた銚子市は、東京から東に百キロ、関東平野の最東端にある農漁業・商工業・観光の都市である。地球が丸く見えるまち、日本列島の沿岸で一番早く初日の出を見ることが出来るまちとして有名である。
今回は、佐野社長と渡辺専務から話しを伺った。
当社の歴史をひもとくと、現社長のご尊父である幸一郎氏は、飯岡町の加瀬農機に勤めていたが、加瀬農機が昭和50年に倒産したことから、50年8月、銚子市八木に店舗、現在地の茶畑にサービスセンターを構え創業したのが始まりで、創業27年の若い店である。その後機械が大型化し店舗が手狭になってきたことから徐々に茶畑に比重を移し、平成11年には新築し移転した。旧店舗は倉庫として使用している。
現社長の幸雄氏は、高校を卒業後、横浜市でサラリーマンをしていたが、創業時に店に戻ってきた。平成3年に幸一郎氏が死亡され社長に就任した。
テリトリーとしては、銚子市、飯岡町、海上町であり、テリトリー内の農業事情は畑作中心で、キャベツ(灯台印)、大根、メロン(糖度日本一)となっている。米の比率は一割と低い。千葉県の施設園芸の三分の一が集中する一角で、農繁期のずれ込みがある。
顧客数は千戸で、耕地面積は大は5ヘクタ−ル、小は1.5ヘクタ−ル、平均すると2.5ヘクタ−ルである。千葉県平均では1.1ヘクタ−ルなので規模拡大が進んでいる地域である。野菜の場合、年によって価格が変動するが、1戸当たりの農業粗収入は1500万円前後で、農業だけで生計を立てられる農家が多い。専業農家は3割で、他地区に比べ若い後継者が多い。
次に、当社の概要に触れてみよう。
本社の敷地は3300平方メ−トルで、うち大型整備施設1600平方メ−トル、ショールーム150平方メ−トル、製品倉庫250平方メ−トル、事務所150平方メ−トル、部品庫60平方メ−トルなどとなっている。八木には300平方メ−トルの倉庫がある。
社長を除く従業員は11人で、男女別では男9人(3人はパート)、女2人、職種別では事務2人、セールス5人、整備5人となっている。
農業機械整備技能士の資格者は、1級3人、2級2人である。
次に、車両関係では、軽トラック5台、軽バン1台、2トン車1台、乗用車1台を有している。
取扱銘柄は、トラクターは三菱及びクボタ、ティラーは三菱、クボタ及び本田、防除機は丸山などとなっている。
事務機器については、パソコン2台、ファックス1台、コピー2台で、パソコンは文書作成、顧客管理、整備・売り上げ管理、請求書発行などに使用している。
次に、当社の13年1〜12月の年商をみると3億円(前年比103%)で、うち整備部門は3000万円、売り上げに占める割合は10%となっている。
次に、使用済み農業機械の処理についてお伺いすると、農家から下取りして再販できない機械は、スクラップ処理業者が木部を除き無料で引き取ってくれる。大根洗機の木部はお金を支払う。銚子は海に面し、潮風で塗装を剥離させ付加価値を高めやすいことから、海岸沿いにはスクラップ処理業者が多い。
次に、経営理念についてお聞きすると、お客様第一主義、顧客第一主義をあげられた。
また、事務所には次のような目標が貼ってある。
- 「人との縁を大切にすることが幸運の呼び水。人は財産。」
- 「受けた恩は石に刻め。施した恩は川に流せ。」
- 「思いやりがありすぎると、決断力が弱まり、正しさを言い過ぎると、堅物になり、礼儀を大事にしすぎると、おべっかになり、知恵がありすぎると、嘘吐きになる。人を信じすぎると、時に損をする。」
次に、当社の特徴であるが、当地は畑作関係が多いが、稲作に比べてメーカーの品揃えは少ない。そこで、お客様に楽をしていただく、お客様に少しでも儲けていただくために、お客様に密着した機械の開発に努め、顧客満足度を高めるようにしている。
当社で開発した機械は次の通りである。
- 新時大根畦上げ機
- ティラー用高畦整形機
- トンネルマルチ杭抜き機(竹杭)
- 大根畦上マルチ同時播種機(鈴木農研・鈴木庄助氏と共同開発、現在総和工業)
- 大根洗機シャワー装置
- 幅狭運搬車(しょうこ)
- 覆土ローラー(コロコロ君)
- マイカー線・灌水チューブ巻取機(楽巻君)
- ビニール巻取機
- ブレンドソワーの改良
- 高床運搬車(チクスイと共同開発)
- 高床運搬車同時ブームスプレーヤー(丸山と共同開発)
- 葉の痛まない佐野式大根洗機(最新型)
- マルチ同時播種機マルチたるみ取りの考案
また、当地では、連作障害が起きたり、度重なるトラクター作業により耕盤形成も激しくなっていることから、これらを解消するために、土壌改良の機械を開発すべく、農家の協力を得ながら、昭和62年にロータリーソイラー、平成5年にかんたんソイラー、6年に油圧式ロードソイラー、7年に後方ダブル3点リンク(現在スガノ)を考案してきたが、本年、「ドリームロータリ」を三菱農機と共同開発し、11月から量産する。
従来の耕うん作業では、最初にロータリー作業を行い、次にサブソイラーをかけて耕盤を破砕する二行程が一般的であったが、「ドリームロータリ」は、ロータリー耕うんをしながらサブソイラーによる耕盤破砕が行える複合作業が可能となり低コストが図られる。さらに、ペースト施肥機が装着でき、耕うんと施肥が同時に行えるとともに、作物にとって吸収効率の高い施肥位置に精密な局所施肥ができるなど低農薬栽培、環境保全型農業にもつながる。
最後に、今後の予測についてお聞きすると、専務は、今までは個人の戦いであったが、現在はメーカーの戦いになってきている中で、昨年からクボタと取引を始めた。
農家の後継者不足、流通経路の変化、中国野菜の輸入、残留農薬、無登録農薬などの懸案事項がある中で、お客様に楽をしていただく、付加価値を付け儲けていただく。お客様を更新しつつ誘導していき、地域に密着した企業を目指す。
これを受け社長は、当社はまだ若く、これからの可能性のある成長過程にある。お客様の声を聞きながら、「ドリームロータリ」を利用して環境にやさしく高品質・安全農業の実現の手助けをしていきたいと締めくくられた。
全農機商報:平成14年10月号掲載
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