株式会社筑後コマツセンター
誠意を尽くし汗をかく

福岡県筑後市水田368

昭和20年に創業
 3月27日、JR博多駅から特急有明に乗り、約1時間、羽犬塚駅から南西2キロ程の県道筑後大川線沿いに当社がある。  筑後市は、筑後平野のほぼ中央に位置する平坦・温暖な田園都市である。
 初代社長であるご尊父義雄氏は、第二次世界大戦中、戦艦霧島の機関室に勤務していたが、終戦後、電気屋になるか機械屋になるか迷った末、昭和20年10月、現在地で永松農機を創業した。当時は、製粉機(宝田工業)や籾すり機(井関)などを扱っていた。
 その後、小松製作所(コマツインター)との取引が始まったことから、41年、法人化に当たり、現在の社名に変更した。45年には本社事務所を竣工した。
 英俊氏は、大学卒業後、富士重工と富士ロビンに3年間勤めた後、52年に店に戻り、平成11年、義雄氏が会長、英俊氏が二代社長に就任した。
 社長の長女、久允子さんの婿である深川明洋氏(30歳)が3年前に入社しており、後継者に恵まれた企業でもある。
 テリトリーとしては、筑後市、八女市、久留米市、大川市、柳川市、大牟田市、八女郡、三潴郡、山門郡、三池郡などとなっている。
 テリトリー内の農業事情は、米(ゆめつくし、ヒノヒカリ)、麦、いちご、八女茶、電照菊、なし、トマト、ぶどう、レタス、なすなど多様である。昨今は、ペットボトルによるお茶飲料の需要が伸びている。
 顧客数は1600戸で、耕地面積については、大は3ヘクタール、小は50アール、平均すると1・2ヘクタールとなっている。
取り扱いは多種多様
 次に、当社の概要に触れてみよう。  本社の敷地面積は1650平方メートル、うち大型整備施設165平方メートル、ショールーム100平方メートル、製品倉庫165平方メートル、事務所50平方メートル、部品庫66平方メートルなどである。このほか八女支店がある。
 社長を除く従業員は、男11人、女4人の計15人で、職種別では事務4人、セールス9人、整備2人である。
 農業機械整備技能士の資格者は1級5人、2級5人となっている。
 次に、車両関係では、3トンクレーン車、2トンクレーン車、2トン車、ライトバン、乗用車がそれぞれ1台ずつ、軽トラック10台を有している。
 取り扱い銘柄は、トラクターがヤンマー、日立、大島、耕うん機がヤンマー、ロビン、オーレック、田植機がヤンマー、共立、コンバインがヤンマー、大島、籾すり機と乾燥機が大島、ティラーがロビン、防除機が丸山、共立、有光、バインダーがヤンマーで、このほか菊の選別機が今村機械、ハウスヒーターがネポン、フルタ、長府、竹下、ミニショベルとホイルローダーがコマツ、換気扇がフルタ、お茶剪定機が落合とカワサキなどとなっている。
 事務機器につては、パソコン3台、部品専用端末1台、ファックスとコピーが1台ずつとなっている。
本気ですればできる
 次に、最近年次(17年1月〜12月)の決算についてみると、3億3千万円(前年比110%)で、農業機械が95%を占める。農業機械の売り上げのうち整備部門割合は3・2%である。
 次に、使用済み農業機械の処理についてお伺いすると、トラクターは中古の買い取り業者に引き取ってもらう。廃油とバッテリーは無償で、タイヤについては有償で業者に引き取ってもらう。
 次に、経営理念についてお聞きすると、会長からの教えで「心と体を売れ。心とは誠心誠意を尽くす。体とはお客様と一緒に現場で汗をかく」ことを肝に銘じている。
 事務所の壁にはお店の繁昌する五カ条が飾られている。
一、店内みんな仲よくせよ!
一、能率を良くせよ!
一、値段を守れ!
一、下取り品に注意せよ!
一、財産状態を常に明確にせよ!
 その隣には次の額が飾られている。
「 本気
 本気ですれば 大抵のことができる。
 本気ですれば 何でもおもしろい。
 本気でしていると 誰かが助けてくれる。」
 これは、社会運動家の後藤静香氏の言葉である。
 さらに、近江商人の
 「売り手よし、買い手よし、世間よし」
 の三方よしの理念を実践することにより、お客様がお客様を呼ぶ。
 次に、企業経営の特色についてお伺いすると
一、お客様が困っている時、迅速に対応する。
一、責任を持ってお客様と向き合う。
一、誠実に行動する。
をあげられた。
 筑後地区は気候と土地に恵まれ、系列販売会社、農機販売店、JAの競争が激しく、毎週のように展示会が開催され、お客様が展示会疲れする程の激戦地帯である。
農業は人間の原点
 次に、昨年を振り返っての感想をお聞きすると、展示会では動きがあるものの、日常はサービス点検訪問に追われ、需要期に物が売れなくなった。個人向け機械が落ちている中で、お客様に上手に提案したインパクトのある機械、例えばゼノアの押すだけで始動するワンタッチ刈払機やオーレックの自走あぜ草刈り機や乗用草刈機などが売れている。
 最後に、今後の予測についてお伺いすると、農業の変化に伴い集落営農化が進む。特に稲、麦、大豆についてはその傾向が強まる。コンバイン、田植機、大型トラクターは営農集団で購入するようになる。補助事業はほとんどJAが握っているが、補助対象機械を販売(落札)しないと売り上げは増えない。
 グリーン・ツーリズムにみられるように農業は人間の原点であり、今後は健康農業とビジネス農業の二極化が進む。昭和20年〜25年生まれのいわゆる団塊世代が定年退職を迎えるので、畑作業などの健康農業、生きがい農業向けの機械が動く。さらに、シルバー人材センター、教育委員会に管理機などの小物機械を売り込んでいきたい。


全農機商報:平成18年4月号掲載