美義機械有限会社
長野県伊那市野底7672
昭和54年に独立創業
美義機械有限会社
12月1日の早朝、JR中央本線・上諏訪駅で佐藤専務理事と待ち合わせ車で店に向かった。
当社は、飯田線・田畑駅の東500メートル程の県道19号線沿いに所在する。
伊那市は、県南部に位置し、南アルプスと中央アルプスに抱かれ、中央部を天竜川と三峰川が流れる自然豊かな都市である。
取材には、平澤一良社長のほかに、白鳥営業技術部長に同席していただいた。
社長は、昭和31年、諏訪市にあった岩波機械店に入社、その後南信ヰセキ販売として発足したが、54年に現在地にて独立創業し、61年に法人化した。伊那野底簡易郵便局が併設しており、奥さんが局長を務めている。
テリトリーとしては、伊那市、辰野町、箕輪町、宮田村、駒ヶ根市、飯島町、中川村である。農業事情は、水田(コシヒカリ)が主体で、野菜ではブロッコリー、アスパラ、ネギ、トマト、とうもろこしなどである。
顧客数は800戸で、耕地面積は最大50ヘクタール、平均40アールである。
ヰセキをメインに
平澤一良社長
敷地面積は、2200平方メートルで、うち大型整備工場220平方メートル、ショールーム150平方メートル、製品倉庫150平方メートル、中古展示場120平方メートル、事務所50平方メートル、部品庫150平方メートル、ライスセンター990平方メートルとなっている。このほか北原に中型整備施設及びミニライスセンターを所有している。
社長を除く従業員数は、男4人、女1人の計5人、職種別では、事務1人、セールス2人、整備2人である。
農業機械整備技能士の資格者は、2級1人、その他自動車整備士2級3人である。
取扱銘柄はヰセキが5割で、このほか防除機が有光、丸山、籾すり機がサタケ、大竹、大島、乾燥機が静岡、サタケ、小物がマキタ沼津(ロビン)などとなっている。
最近年次(21年6月期)の決算についてみると、農業機械及び米の販売とも前年比微増である。農業機械に占める整備部門割合は13%、中古農機割合は30%である。
経営理念についてお伺いすると、第一に、農業及び関連分野において社会に貢献する。食の安全、安心のため、有機肥料を勧めたい。ボランティア団体を通じて、貧しいフィリピンの人達に運動靴を送る活動をしている。
第二に、即対応の責任を挙げられた。
食味コンクールで金賞
ショールーム
経営方針、経営の特色としては、第一に、サービスの対応は、他社以上に即実行に移す。お客様に喜んで頂く対応をし、ありがとうを集める。
第二に、仕事は親切、けじめを持ち、お客様が困っている時程早く。(24時間対応)
第三に、わからない時はメーカー、上司に聞いて対応し、その場で対策を立てる。
第四に、米の消費拡大に協力し、農家所得向上を応援する。
当社では、食の安全、安心を図り、質より量のの風潮を食い止めるため、5年前に「美義オール有機酵素研究会」を発足した。会員は7人。
社長は実際に自分のほ場で農業資材を施用して、会員に新しい米作りを指導している。現在は、嫌気性微生物資材「アイデンマック」(リサール酵産㈱製)を勧めている。
11月28日〜29日に、福島県天栄村で開催された第11回米・食味分析鑑定コンクール国際大会(主催 米・食味鑑定士協会、天栄村)では、2888検体が出品されたが、見事に平澤社長が総合部門の金賞、会員である橋爪氏が特別優秀賞を受賞した。
昨年、伊那市議会が信州大学農学部教授に調査を依頼したところ、三峰川水系で栽培される「伊那の川下り米」の食味は、高級ブランド米と比べ、同等かそれ以上の値を示していることが報告された。
第五には、米販売の市場開拓への協力が挙げられる。
銀座農園が、銀座1丁目の田んぼで実施した「銀座でコメづくり2009プロジェクト」に、「日本を元気にするコメ100姓」として協賛し、幼稚園児や小中学生に、農作業やあいがも除草を体験してもらった。
第六には、社員満足が挙げられる。
当社に入社して良かったと思われる様、常に努力を欠かさない。
第七には、ネット販売が挙げられる。
オークションや農家からの委託等で集めた機械を販売する。完全整備をすることによって店の信頼向上に繋がり、お客様がお客様を呼ぶ。
第八には、商協事業に率先して取り組む。商協を盛り立てることが大切である。
第九には、出張料、技術料(工賃)、配達・引取料は、当社が定めた規程通り請求する。無料仕事は、損益悪化に繋がるので要注意である。
何事もアイデアを生かす
整備工場
今年1年を振り返っての感想をお聞きすると、100に1度の大不況、未曾有の金融危機、大失業時代等国の内外共に困難な問題が山積し国民の不安を掻き立てている。
相変わらず異常気象の繰り返しで、春先の凍霜害、梅雨時の長雨、夏の高温干魃等ある中、幸い当地の稲作は平年並みに推移した。
営業面も、規模の大きな農家との取引が多いため、前年を少々上回ったし、2カ月前には、念願であった展示場(2409平方㍍)を入手することが出来た。
農政に対してお伺いすると、先が見えず心配である。戸別所得補償制度は、詳細が不明である。基準が出れば良いが、集落営農は崩壊に向かうのではないか。
最後に、今後の予測についてお聞きすると、第一には、何事もアイデアを生かすと共に、他社と差別化したイベントを実施すること等で成果を上げたい。
第二には、農家の集まる特色ある店作りを目指す。技術力で他社に負けず、何事に対しても即対応し、他社の一歩先を行く。美義に行けば何か得る所があるという顧客満足度を高める。農家のホームドクターである。
第三には、ネットを利用した中古農機の有効活用である。特に農家の倉庫に眠っている遊休農機の有効活用を図る。
第四には、美義オール有機酵素研究会を充実させる。近年若い婦人層が注目してきており、有機農法米の更なる普及促進を図る。