石川スズエ販売株式会社

健康農業の親切応援団


石川県金沢市黒田2-373

昭和33年に創業
杭田節夫社長
杭田節夫社長
 加賀百万石の城下町である金沢市は、日本三名園の一つである兼六園でも知られる。
 当社は、JR西金沢駅の北、約2キロに位置する。
 昭和33年、御尊父、杭田忠三氏が、白菊町において個人商店を開業したのが始まりである。寺井町を経て、37年に米泉町に移転、石川スズエ販売?として法人化した。
 50年に現在地に移転、54年にクボタとの取引開始、55年にカルシウムの特殊肥料「カルゲン」販売、63年に米などの農産物の販売、平成4年レンタル事業、9年に新事務所、工場増設すると共に節夫氏が二代社長に就任、17年に米穀検査業務を開始した。社長は現在、石川県商協の副理事長を務めている。
 テリトリーは、主に金沢市、白山市、かほく市、津幡町、内灘町、野々市町で、農業事情は、米(コシヒカリ、ゆめみづほ、酒米五百万石、もち米)、野菜(スイカ、大根、さつまいも)、果樹(梨、りんご、桃、ぶどう、キウイ)、畜産などである。
 顧客数は2500戸で、耕地面積については、大は50ヘクタール、平均すると1・3ヘクタールとなっている。専業割合は15%で、野菜、畜産関係では高い。



クボタをメインに
石川スズエ販売株式会社
石川スズエ販売株式会社
 敷地面積は、6600平方メートル、うち大型整備施設200平方メートル、ショールーム25平方メートル、製品倉庫800平方メートル、事務所80平方メートル、部品庫100平方メートルなどとなっている。
 社長を除く従業員は、男10人、女3人の計13人で、職種別には、事務3人、セールスサービス6人、米部門1人、パート3人である。
 農業機械整備技能士の資格者は、1級1人、2級5人となっている。
 取り扱い銘柄はクボタがメインで、このほか防除機が丸山、乾燥機と籾すり機がサタケなどとなっている。
 最近年次(21年1月期)の決算についてみると、農業機械2億6400万円、米1億2800万円、肥料9500万円、健康飲料1900万円、その他1100万円、計5億1700万円となっている。農業機械売り上げに占める整備割合は21%、中古農業機械割合は15%である。
 使用済み農業機械の処理については、近くの処理業者に委託している。鉄の価格が上がったものの、プラスチック系やクローラの処理料は高い。


三方よしの仕事
整備工場
整備工場
 次に、経営理念についてお伺いすると、 ○基本理念
 農業及び関連分野において社会に貢献し、存在価値を高める。
  1. より良いサービスの提供で、より良く社会に役立ち、貢献しよう。
  2. 人に感謝、物に感謝の心掛けで、おもてなししよう。
  3. 素直・勉強好き・プラス思考で、感度を高め、生きがいを求め、人格を向上しよう。
○スローガン
 感謝の心で親切に、けじめを持って、すぐ実行。
 昨年からは、一言で会社の方針を表すため、「健康農業の親切応援団」をモットーとしている。健康農業とは、作る人、買う人、扱う(流通に携わる)人が元気になることで、「三方よし」の農業サポーターになりたいと考えている。
 次に、企業経営の特色であるが、第一には多角化を進め、農業機械、肥料、米、健康食品を四本柱として、相乗効果で生き残りを図っている。
 農業機械だけだと厳しく、日頃から効率化、相乗効果を考えている。当社では、夜討ち朝駆けや押し売りはしない。長いお付き合いをしたいからである。  平成5年には、ルート8プライベートスクールを発会し、農家を対象にカルゲン農法の勉強会を行っている。
精米作業所
精米作業所
 米販売に際して、精米作業所、ある程度ストックしなければいけないことから、広い保管庫を擁している。
 平成18年には、八日市出町に米販売のアンテナショップとして、おむすびの店「おむすび美人」を開店した。
 健康食品としては、EM・Xを扱っている。これは、強力な抗酸化物質で、飲用するだけで体内の過剰な活性酸素の害を除去してくれる清涼飲料水である。
 第二には、農業機械のレンタルがあげられる。
 育苗播種機の実演販売の結果が良かったことから、有料実演すれば、更に販売につながると思い、平成4年から実施した。
 業界でレンタルを実施している販売店は少ない。農業機械の場合、年間の稼働日数が少なく、コマーシャルベースに乗らないからである。当社のレンタル収入は年間600万円であるが、サービスの一環であるとともに、レンタル終了後の中古農業機械の創出につながる。2階には、常設の中古農業機械展示場を設けている。
 過去1年で稼働したレンタル機は約40台である。1日当たりのレンタル料金は、新規購入価格÷30(1年に2日稼働して15年分)が基準で、トラクター(24馬力、パワクロ)5万2000円、乗用田植機(4条、5条)4万5000円〜6万5000円である。
地道に頑張る
新品展示場
新品展示場
 昨年の状況についてお聞きすると、農家戸数が減少する中で買い控え傾向が強く、厳しい1年であった。
 今年に入り、売り上げは回復傾向にあり、農業機械の値上げ前の駆け込み需要もあり、6月は前年以上の売り上げとなりそうである。
 水田経営所得安定対策の推進等農政についてお伺いすると、現状にプラスして、米の消費拡大による食料自給率アップ、国産野菜・果物等の安全・安心をアピールして、消費拡大、販売価格(農家手取り)アップに力を入れて欲しい。
 最後に今後の予測についてお聞きすると、農業機械販売店は、農業がある限り絶対必要で無くならない、農家戸数が減少する中、益々厳しい環境になっていく。農業機械のみでは全員が生き残れない時代になっていく。
 生き残るためには、1.お客様を増やす、2.単価を上げる(別の物をプラスして売る)、3.経費節減が必要である。
 結局、地道にお客様のために頑張るしかないので、3年前から、年始を除き360日営業を実施している。

全農機商報:平成20年8月号掲載